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O・ストーン監督、ブッシュ伝記映画“W.”を語る
権力を手にして醜い部分を発揮した“普通の男”の物語

2008/10/14
“W.”
“W.”
 ジョージ・W・ブッシュ大統領の伝記映画“W.”が、いよいよ17日(金)に全米公開となる。大統領選挙に沸いているこの時期、しかもこれまで『JFK』、『ニクソン』を手がけてきたオリヴァー・ストーン監督による現役大統領の伝記映画とあって、日増しに注目度は高まっている。

 ストーン監督はブッシュ大統領に対して批判的な立場を取っているため、痛烈なブッシュ叩き映画になることが予想されたが、意外にも共感できる人物として描かれているという。

 AP通信のインタビューにこう説明する。「彼は長所や欠点や醜いところを持ち合わせた普通の男だ。しかし、権力を手にしたためにそのバランスを崩してしまった。あるタイプの人間は、権力を手にしたとたん、醜い部分を強力に発揮することになる。それこそ、ブッシュに起きたことだと思う」

 不幸な男として描かれ、偉大な父ジョージ・H・W・ブッシュのもとでグレていた若き日のジョージは、妻のローラとキリスト教という精神的支柱を手にし、ついには最高権力者へと上り詰める。しかし、指導者としての能力を欠いた彼は、私欲のために世界を不幸に巻き込んでしまう。

 この映画が社会に及ぼす影響については懐疑的だ。「希望など抱いていない。自分が議論を起こせないことはわかっている。これまで私はヴェトナム戦争関連の映画を3本もつくっている。しかし、政治家たちは90年代に同じ過ちを数度にわたって繰り返した。最悪なのが、第2次湾岸戦争(イラク戦争)だ。退役軍人の1人として、あれほどひどいショックを受けたことはない。連中は、我々の魂を見事に踏みにじってくれたよ」

 ストーン監督の唯一の望みは、過去の投票を振り返ってもらうことだという。「前回、自分は誰に投票したのか、過去8年間、誰が大統領を務めたのか観客には振り返ってもらいたい。この映画を見れば、前回、自分が誰に投票したのか思い出すだろうし、都合良く忘れることもできなくなる。過去の投票を振り返るきっかけになれば、それで十分だ。少なくとも、物を考えるきっかけを与えたというわけだからね」

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