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アジア映画のハリウッド・リメイクに変化
東京国際映画祭で仕掛け人がトーク・セッション

2008/10/23
ゴア・ヴァービンスキー監督『ザ・リング』
ゴア・ヴァービンスキー監督『ザ・リング』
 『リング』や『呪怨』、『仄暗い水の底から』、『着信アリ』、『Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?』、『南極物語』など、ハリウッドで多くの日本映画がリメイクされてきたが、米スタジオによるアジア映画のリメイク手法に変化が起きているようだ。

 「エンタテインメント・リメイクビジネス・シンポジウム」が21日(火)、第21回東京国際映画祭で開催され、ハリウッド・リメイクの仕掛け人たちがトーク・セッションを行った。

 「米スタジオのリメイク・ビジネスへの取り組み方は、過去5年で変化を遂げた」と語るのは、『猟奇的な彼女』や『the EYE [アイ] 』、『グエムル-漢江の怪物-』など韓国映画の英語リメイク版を手がけてきたFox Atomicのザック・カディソン副社長。中田秀夫監督の『リング』のリメイクで、ゴア・ヴァービンスキー監督の『ザ・リング』の成功を例に挙げ、当初、ハリウッドはリメイク権購入に多額の資金を投入したにもかかわらず、だれもプロデュースや脚本をしたがらなかったというエピソードを披露。こうした体験が積み重なり、製作陣が固まっていない企画の英語リメイクの権利獲得について、各スタジオはとても慎重になっているという。

中田秀夫監督『リング』
中田秀夫監督『リング』
 こうした中、『黄泉がえり』のリメイク“Rainbow Bridge”(ドリームワークス)の企画が進行中のMotion Picture Corporation of Americaのブラッド・クレボイ代表は、「いまや米スタジオの多くが、ヨーロッパやアジア各国に支社を置いており、今後は各国言語でのリメイクが増えていく。特に日本では、その傾向が見られるだろう」と予想する。

 ディズニーやパラマウント、ユニバーサルなどは、現地製作映画を増やす意向を示している。20世紀フォックスは最近、製作・配給部門となるフォックス・スター・スタジオを設立。各アジア支社とフォックス・インターナショナルの配給部門をより密接に結びつけることにより、インドや中国、東南アジア諸国での独自製作ラインを強化していく。

 さらに、アジアとハリウッドのビジネス・スタイルの違いに話が及ぶと、カプコン社の人気ゲーム「Clock Tower」の映画化や「魔界都市」でおなじみの菊地秀行原作のリメイクを担当するConvergence Entertainment Inc.の代表ティム・クォック氏が発言。「アジアではまず“監督”に重きが置かれるが、ハリウッドでは“ビジネスと契約”が最重要ポイントになる。ハリウッドの製作スピードの遅さが、アジアのパートナーをイライラさせることも多いが、(企画に)共感してくれるスタジオ重役を探し出すことがリメイク契約成功のコツ」と語った。

 現在、ハリウッドでは、『生きる』や『羅生門』(9月20日関連記事)、『AUDITION〈オーディション〉』、『ハチ公物語』(2007年12月12日関連記事)といった日本映画のリメイク企画が進行中。ジャンルも手法もバラエティ豊かに変化するリメイク・ビジネスから目が離せない。

フォトギャラリーなど第21回東京国際映画祭特集はこちら

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